🎍あけましておめでとうございます🎍

英雄の帰還

言えなかったんですが、実は今月に入ってから、いつも連れ歩いているぱぺを見失っていたんですよ。

VTuberグループにじさんじのライバーを模したパペット、にじぱぺっとというシリーズの【コンセプトシリーズvol.10 エクス・アルビオ】さんを去年の秋くらいから連れ回していたんですが。

【にじぱぺっと コンセプトシリーズ vol.10】にじぱぺっと エクス・アルビオのページです。にじさんじオフィシャルストアでは、にじさんじ関連のTシャツやCD、…
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いつも使ってる鞄にないなあって。

特に病院に行く時はその存在を心の支えにしていつもついてきてもらっていたんですが(ちなみにエクスさんは寄り添って励ますタイプではなく、あんまり人の話も聞いていないので、むしろ励みになっています)、前回の受診の時に「あれ、鞄に入ってないわ」と気づいたんです。

いつもの私であれば、ぬいやぱぺを見失ったらもう家中ひっくり返す勢いで探すはずなんですが、というかそもそも一日一度は目に入れるので家の中で見失いようがないんですが、この時期はちょっと服薬の影響などもあり精神が通常の状態ではなかったため、「そういや見かけないなあ」くらいでぼんやり放置していたんですよね。

それに私は財布を忘れて出かけたり、家の中でいろんな大事なものを見失ったりをしょっちゅうやってるんですが、実は本当に紛失することはほとんどなくて、必ずどこかから出てくるんですよ。
だから今回もそのパターンだろうなって。探せば出てくるだろうと余裕の構えでした。

が、部屋のベッドの下とか居間とかをあちこち探し回ったんですが、一向に出てくる気配がない。
それでもやっぱり「家にあるんだろう」と、それほど焦らずにいました。
何しろぱぺはケースに入っており、そのうえ最近エクスさんが好きになったというパペットスンスンのマスコットまでくっつけていたんです。外で落としたらさすがに気づくであろう。

逆に言えば部屋に落ちていたらすぐに気づくはずでもある。
しかし見つからない。
あまりに見つからない。
さすがに「これは本当になくしたのかもしれないな」となり、とりあえず、最後に確実に見た日以降に立ち寄った先に電話で問い合わせてみました。
ホテルのレストランとか、ファミレスとか、カフェとか、病院とか。
どこもそのようなものは届いていないという返事…。
ご時世なのか電話の問い合わせ先が明記されていないビルには直接足を運び、インフォメーションのスタッフに訊ね、あっちこっち探してもらいましたが、結局「該当するものはありませんでした」と。

どこも空振りの中、一箇所、電話対応してくれた人が「ヘルプで来ているから今日の落とし物について以外はちょっとわからないので、明日また問い合わせてください」というお店がありました。

あとは心当たりのある場所もなく、翌日を待つ間、家中探し回ったんですがやっぱりみつからない。
そして「いっそもう一回買っちゃったら、買った瞬間出てくるやつじゃない?」などと同居人と話しつつオフィシャルショップを覗いてみたら、コンセプトシリーズのぱぺは完売していた…。

あ、やっちゃったんだ。

とこの時強く思いました。やってしまったんだ、私は、二度と戻らぬ大事なものを失ったのだ…。
多分見つからないだろうな。
どこでいつなくしたかすら定かでない小さいぬいぐるみが戻ってくる確率なんてほぼないだろうしな。

諦めの心境に到りつつ、翌日ちょうど出かける用事もあったので、もう一度問い合わせてくださいと言われた店に直接向かいました。

「こういうものを店に置き忘れたかもしれなくて…」と説明すると、対応してくれた人が「ああ!」って感じに頷いたんですよ。

あれ、もしかして、心当たりある?

「ちょっと待ってくださいね」と一度店頭から引っ込み、少しすると紙束を手にしてもどってきた店員さんは、「落とし物は数日経つとビル全体の管理センターに集められてしまうので、ここに電話してみてください」と番号のメモを渡してくれました。

エビオ、おまえ、いるのか?

店を出てすぐに、もどかしい気分で教えてもらった番号に電話しました。
遺失物センターの人にも落とし物について説明しました。
「水色の小さなポーチに、えー、ぬいぐるみが入っていて…」
『推しぬい』のような文化がどこまで世間に浸透しているのかがわからず、ポーチ主体に説明するべきか、ぱぺ主体で説明するべきか、ちょっと迷いました。
「ぬいぐるみは、どういうものですか?」と聞かれたので、「人間です、黄色い髪をした、ええと、人形?」人形というべきかぬいぐるみというべきか悩みつつ両方答える。人形っていうとリカちゃんとかバービーのイメージになっちゃうかもしれないし、ぬいぐるみっていうとクマとかのイメージになっちゃうかもしれないし…とモゾモゾしているうち、「キーホルダーがついていますか?」と重ねて聞かれて思いだした。

そうだポーチにはあれをつけていた。
「はい、青っぽい、毛がもじゃもじゃした細長いぬいぐるみみたいなのがついたキーホルダーが…」
スンスンの世間での認知度がわからないのでそんな説明になってしまった。
「ああ、はい、はい、そういうものが届いている記録がありまして」

!!!

あるんか! やっぱりあるんか!
エビオおまえ、いるんか~~~~~!!

「ただ、時間が経ったので、今は警察に預けてしまって」

警察署の場所と、これを出せば話が早いですよという管理番号のようなものを聞いて、電話を切る指は多分震えていました。
何で震えていたかというと、私は「数字を覚えられない」という致命的な脳のあれがあって、何度も口頭で確認したんですが電話を切る間にその番号を忘れそうになったので、急いでメモしなくちゃいけなかったからです。
いつもならペンとノートを持ち歩いているのに、この日に限って家に忘れてきた。
私というやつは…私というやつは…!

番号をメモしたスマホを握り締め、警察署に向けて出発しました。
風が強く、寒くて寒くて、じっとしていられないので、途中から走って行きました。

会えるぞ! エビオ!

警察署に辿り着き、受け付けで「遺失物の問い合わせです」と伝えると壮年の男性警官が対応してくれたので、失くしたと思しき日付や場所、そこに問い合わせて聞いた番号などを伝えました。
遺失届を書いている間に、警察の人が一旦ドアの向こうに消えました。
しばらくして戻ってきたんですが、「ポーチがこれしかなかったんだけど、違うよね」と差し出してきたのは女児向けのピンクの平たいポーチに鍵が入っていたものでした。
「違いますね…」
「聞いた番号だと該当するのがこれしかないんですよね」
リストの記載された用紙を見せてくれましたが、世の中の人はこんなにも鍵をなくすんか…! ってくらい鍵のリストがいっぱいあった。
それはともかく、私のものらしきポーチは、たしかにリストにありませんでした。

おかしい、いたんじゃないのかエビオ。遺失物センターの人ははっきりと「そういうものが届いている」と言ったんだぞ。

こうなると大抵の場合悪いのは私の方です。
私は改めて、番号は耳で聞いただけなのであやふやであること、失くした日付と場所も確定ではなく、その周辺を大雑把に探しているということを相手に伝えました。

「じゃあもう少し期間を広げて探してくるね」
と、警察の人が再び姿を消す。

待機用のソファに座りつつ、もしかしたら、もう見つからないのではという気がしてきた。

お店で、遺失物センターの電話で、「いるのかも…!」って感じた喜びがあまりに鮮やかで感動的だったので、それが失望に変わるのが怖ろしく、私はもういっそ警察の人が戻ってこなければいいのにと無茶苦茶なことを考えたりまでしました。
親身に対応してくれている警察の人の手前、ボケーッとSNSを見るのも申し訳なく、ひたすら、「詐欺電話の8割は海外の番号から!」「固定電話を解約しよう!」という電子ポスターを眺め、「防犯アプリ デジポリス」の説明を眺め、防犯について意識を巡らせているうち、再び警察の人が姿を見せました。

手ぶらでした。
ああ、やっぱり、なかったんだな…。
手間をかけたお詫びとお礼を言おうとしょんぼりソファから立ち上がった時、

「それっぽいのがあったんだけど、ポーチにキーホルダーってついてました?」

だが、警官は言った。

遺失届にも一応「パペットスンスン(青いぬいぐるみのマスコット)のキーホルダーがついている」と書いたんですが、もう一度、「青い…水色かな? 水色の、パペットスンスンっていうキャラクターのキーホルダーがついています」と答えました。

「パペットスンスンね」
スンスンを認知しているのかしていないのかはいまいちわからない調子で頷き、警察の人がさっきまでとは別のドアの向こうへ姿を消しました。

で、待つこと数分。

エビオとスンスンを手にした警察の人が姿を見せました。

「それだ…!!」

でけぇ声を出してしまった。

「それです、あったんだ…!」

でけぇ声を出してしまって本当にすみません。

「番号がひとつ違ってたから、なかなかみつからなくて。すみません」
警察の人は丁寧に謝ってくれましたが100私が悪いので、100倍謝り倒しておきました。
多分聞いた番号をちゃんと覚えて伝えられていたら、数分で終わった話だったんだろうな…。

でも、とにかく、よかった!
戻ってきた!!

身分証明書を提出し、受け取りの書類にサインしながら、嬉しくて、嬉しくて、「大事なものだったから見つかってよかったです」と言うと、警察の人は「これが…?」とちょっと訝っていた。「もう手に入らないので」っていうとちょっと「なるほど」って感じに頷いた。

「こういうのもちゃんとみつかるんですね、警察ってすごい。本当にありがとうございます」と、感謝の気持ちを込めつつ警察の人に伝えると「届けてくれる人がいるからね」と嬉しそうに答えがきた。
本当に、こんな人によっては何の価値があるのかようわからんものでも、保管して、警察に届けて、時間が経ってもそれがちゃんと手許に戻ってくるっていう仕組みがすごすぎる。なんて治安がいいんだ。日本最高。

繰り返しお礼を言いつつ、警察署を後にしました。

いつものエビオとスンスンが手許に戻ってきて、信じられないくらい気持ちが昂揚して、嬉しくて、嬉しくて、コンビニで馬鹿みたいにお菓子を買ってしまった。祝宴だ。

おまえをもう離さないぞ。

エクスさんもスンスンも置いていかれたことを全然気にしていない様子です。
今後ともよろしくお願いします。

みなさもぬいやぱぺは落とさぬよう気をつけてください。

あと警察が頑張ってるみたいなので防犯アプリデジポリスをよろしくお願いします。

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