【月刊連載】「悪女はメイドに甘やかされたい」10日/「死神と令嬢(原作)」第2金曜日更新/「令嬢ランキング(原作)」28日

第十三回 分倍河原ZINEフェスに行ってきましたNew

Xかインスタか忘れてしまったんですが、どこかで文学フリマの情報を眺めてたらおすすめに出て来て、タイミング的にも距離的にもちょうど行けそうなので、ぶらっと行ってきました。

JR武蔵野線「分倍河原駅」の改札を出てすぐにあるビル3F「マルジナリア書店」が主催しているイベントらしいです。

〈誰かの美しい幸せのための本を〉 よはく舎刊行書籍/マルジナリア書店アイテム(新刊本やイベント。古本なし)/夕凪文具店アイ yorunoyohaku.com
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マルジナリア書店はたしかプレオープンの頃に一回、その後も一回くらい行った気がする。
こぢんまりとしたスペースに、おそらく店主が厳選したであろう本が並んでいる、個性的な空間だった記憶があります。
その時何を買ったのかは忘れちゃったんだけど、メモくらいしておけばよかったなあ。

覚えのある場所だし、本当に駅の真ん前なので地図の読めない私でも迷うことはなかろうと、気軽な感じで家を出ました。
「マルジナリア書店の向かいでやっている」という情報以外は何も持っておらず、ぼんやりと、神田の古本まつりみたいに青空の下に店が並んでいるのだろうと思っていました。
お隣の府中駅で、たまにそういうマーケットっぽいものをやっているので、あんな感じかなと思っていたんですが、全然違いました。

改札を出ながら「あれ、駅前に特にイベントに関する看板とかチラシとかがないな…? 日にちを間違えたか…?」と不安になりつつ、とりあえずマルジナリア書店で欲しい本があったので、一旦店に入ってみる。

そしたら本当に狭いスペースの店内の奥で、三つのサークルさんが床に座って本を広げているので、び、びっくりした、顔には出さなかったけど内心すごいびっくりした!
びっくりしすぎてなぜかそちらに視線が向けられず、サークルさんたちも無言だし書店のレジにいる人も無言だし、な、何だ、この空間は…と思いつつも、せっかく来たのだからととりあえず店に並んでる方の本を眺めることにしました。
が、何か謎の緊張感がすごくて、あんまり冷静に見られなかった。

あの緊張感をどう表現していいのかわからない。前回行った時と店のレイアウトも変わっており、たしかカウンタでお茶が飲めたりしたような気がしたんだけどな、もしかして入る店自体を間違えてるのか…!? と相当混乱していました。
多分イベント開催用にカウンタをどかしてたのかな? 店は合っていました、よかった…。
混乱していたので記憶違いかもしれませんが、少なくともひと目で「ZINEフェスをやってますよ」みたいな大きな看板やポスターがなく、たまたま店に入った何も知らん人は「この人たちは一体何をやっているのだ…?」と私以上に混乱したんじゃないかなという気がします。

ようわからんながらもとりあえずそこに本があるなら、ということで、出展しているサークルさんの本と、お店に並んでる本をいくつか購入。
レジでレシートをもらって、ここが本当にマルジナリア書店であることが確認できてよかったです。

しかし三サークル? これでおしまい?

そんなことがあるか? とさすがに訝り、ビルを出てからちゃんとネットで検索したら、上に貼ったサイトが出て来て、他にももうちょっと出展者がいることを確認。
そりゃそうだよね。そりゃそうだよね。
(今調べたら、しかも四サークルでした。おまえは数も数えられんのか)

前述のとおり開催場所は「マルジナリア書店向かい」という認識で足を運んだんですが、お店の向かいにはたしかエレベーターしかなくて、ちょっと斜め左に入ったところにもうひとつスペースがありました。
記憶があやふやなんですが、とにかく、店からパッと見ではわからんところに入口があり、その入口のところにも小さいポスターらしきものしか貼ってなかったんですよ。

もうちょっと! もうちょっとわかりやすくしてほしい…!

あとで改めて見たらビルの入口前の小さい黒板に「ZINEフェスやってます」とチョークで書いてあったんですが、わたしのようなうっかり者には初見だと存在自体気づけませんでした。
せめて黒板にもチラシを貼ったりした方がよかったのでは…あんな最高の立地なのに、通りすがりの本好きが巡り合う可能性は極小なのではと、勝手にやきもきしてしまいました。
それとも選ばれし者のみ入れるイベントだったんでしょうか。

選ばれたのでメインらしき会場に入ってみました。

上がり框のようなものがあり、土足で入っていのかもわからずまごまごしつつ(ちゃんと土足でお上がりくださいとすごく小さく書いてあった)、再び謎の緊張感を抱きつつ、会場の中に入ってみました。

そこでも、サークルさんたちが床に布を敷いたり箱を置いたりして本を並べ、床に座って、本を売っていました。

おもしろかったなあ!
机越しじゃないイベントもおもしろいですね、下北沢とかで絵とか詩を売ってる人がいるけど(最近行ってないので今もいるかは知らんが)、そういう人がいっぱい集まってる感じです。販売形態の話です。いっぱいと言っても、多分10サークルとかそのくらいですが、いっぱいに見えた。
イベントのパンフレットなどもなく、誰がどんなものを売っているのかディスプレイではなかなかわからなかったりしたので、見本誌を見せてもらったり、声をかけたりかけられたりして、そういう交流をするのもおもしろかったです。

謎の緊張感含めておもしろい体験だった。

私はもともとZINEが好きで、文学フリマでも「やっぱりZINEおもろいな、自分でも作りたいな」という気分が高まっていたところだったので、実際それを売る場に入れて楽しかったですね。文フリとかクリマとかコミケとかとも全然違う雰囲気でした。

好きと言いつつ別にZINEに詳しくもないんですが、とにかくごく個人的なエッセイを読んだり、特殊な仕事や趣味を持っていたり、マニアックなものに一途な人の書いた文章を読むのが好きなんですよね。方向性が定まりすぎているのもよし、無軌道・無規制すぎて先鋭的になっているのもよし。

ZINEフェスでも、いろんな等身大パネルの写真を撮って本にしている人がいて、ご本人も等身大パネルとなり本にも収まり、当日のディスプレイ込みで完成するという見事な形態があった。
蒐集家の本というのもすごく興味深いものです。集められたもの自体について、そのものの歴史や在り方、なぜそれを蒐集するのかという内面も。

私は飛び出し坊やとか、工事現場にある謎の動物の看板? が好きなんですが

ぼうやではないか?
おまえは何?
たぬきではある

そういうのを集めたZINEとか作るのもありなんだな~と気づきました。飛び出し坊やの本とかはもうありそうだな。あったら教えてください。

本にできるほど画像が手許にあるわけでもないので、やれるとしたら無軌道雑文かなと思っています。
文フリで配った無配を作るのが楽しかったので、好き勝手書いたのを毎回配るのもいいかなとか。

前回の東京40にも申し込んでいたんですが、何ら新しいものを作れず時間も厳しく、どこにも告知すらせず一人で会場に行って、宅配で送った荷物だけ持ち帰る…という悲しい…
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そんな感じで、やっぱり自分でも作ってみたいなという気持ちがさらに高まりました。いつかZINEフェスにも参加してみたいね。

自分が作る作らないはともかく、次回もタイミングが合ったらZINEフェスに足を運んでみたいなと思います。