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『ソフィアの宝石―乙女は、謡う―』裏話

 
表紙は今回(リディア以外で)ジルタニアス、あと何か出てきたねこ。わたしの話はねこがよく出てくるな。あの世界でのねこはわりと稀少種です。稀少だけど貴重ではない。スレイドルがねこ苦手なのは、小さき生き物は誤って踏みつぶしそうな気がするからです。同じ理由で子供も苦手で、彼が今一番怖いのはエルゼです。そういうわけでスレイは一家団欒をいつも遠巻きにしている。エルゼの方はお兄ちゃんが普通に好きなので、体によじ登ろうとして、スレイを硬直させたりしています。そんな時、お父さんは「大丈夫か、怪我させないか」とはらはらして、お母さんは「あらあの子固まってるわおもしれー」と思って放置しています。
ねこは最後まで毛玉毛玉言われて名前が出なかった。出さなくていいんですかと担当さんに聞かれたがいいんです。か、考えるのが面倒くさかったからじゃないんだからね! 次の巻で普通に出てきます。次が出ればな。

それはそれとして名前を考えるのが面倒くさいです。とにかくわたしは何に関してもネーミングが苦手で、この話も、「リディア」と「ソフィア」はすぐ決まったんですが、男子な! 特に男子な!! 誰だよ貴族の男子は長ったらしい名前つけるとか決めた奴、まあわたしなんですけど、面倒くさいよ…。
女の子の名前は、なるべく名前辞典を見て決めてるのですが、男子はほとんど創作です。アクシオンだけどうしても決まらなかったので、その時読んでた本に出てきた単語から取ったんですが暗黒物質、おかげで検索すると、ホテルとか…。
スレイとかジルとかクリフは、先に愛称から決めて、無理矢理長くしました。ファンタジーの名前を決める時は、何でかいつも愛称から決めます。エリスとか。
ところでレイペンシルって筆記用具みたいですよね。そしてアクスと同じ法則で縮めると危険なので、伯父様の愛称は「レイ」です。
今回出てきた「ベリル」は、辞典とか見ずに適当に決めたら、その後読んだアメリカのファンタジー小説に同じ名前の人が出てきて、偶然にちょっと感動した。まあよくある名前を頭のどっかで記憶していただけかもしれませんが。

あと苗字も適当、一応モデル的な場所があるんだからそこの人たちの名前を使えばいいのにと思いつつ、一応なだけで全然違うとこもあるから、混乱しないように名前は自分で考えよう、と思って自分の首を絞めている。とんだMプレイです。どうでもいいんですが「ソールーン」って響きがちょっと気に入ってます。関係ないけど、吉田はねえだろといつも自分で思います。きっと面倒くさかったんだろうな、高校生の時のわたし。

場所のモデルといえば、ソフィア王国は日本にたとえるなら埼玉です、と説明したら担当さんにすごい笑われた。ド田舎じゃないけど特別洗練されているわけでもない国です。ちばらきとはマックスコーヒーの輸入を巡って、練馬とは境界線問題でよく戦争をしています。「ださいたまって言う方がださいんだ、ウワーン!」とか。

終わってない物語の裏話って難しいなあ、と思ってたら、本当に役に立たない裏話のみになった。しかも長くなった。誰が嬉しいんだろうこの記事、すみません…。